2013年02月12日

お庚申さま

お庚申さま

「庚申信仰」は日本各地いろんなところで、
それぞれの形で残っていることと思います。

我々の地区では2月の申(さる)の日に近い週末に
公会所を借りて会食をします。

今年は我が家が当番ということで、お施主をさせていただきました。


お庚申さま


まずは先人たちが大切にしてきた地区の「庚申塔」を飾ります。
荒縄の在庫が無かったので、昨夜慌てて縄を綯(な)いました。

売っている荒縄は「右縄」なので、
本来、祭り事や神事には使いません。
自分で縄を綯うと「左縄」を作れるので、
こういう時には便利です。


お庚申さま


四角を飾るのは「ソヨゴ」です。
本来は「榊」を使うのでしょうが、
この地域は山には榊が無いので、
昔から神事などに姿が似ている「ソヨゴ」が使われます。
この地域では数少ない常緑広葉樹です。


お庚申さま


ソヨゴ(冬青)  モチノキ科 モチノキ属
サカキ(榊)   ツバキ科 サカキ属

ソヨゴは赤い実で、サカキは黒い実と、
科も属も全く違う木なんですけどね。


お庚申さま


昔から伝わる「庚申様」の本尊といえる掛け軸です。
謂(いわれ)や由来は僕もよく知らないですし、
下の文字に何が書いてあるのか読めなくて
分からないのがいけませんが、
「見ざる言わざる聞かざる」の絵ですね。


お庚申さま


我が地域の「お庚申さま」では
各家でもち米を出し合いお供えとのし餅を作り、
会食の後、みんなで餅投げをします。

お餅の他に、
年男年女や厄年の人や、
入学する子供がいる家庭や
病気でお見舞いをもらったり、
お葬式があって地域にお世話になった家庭などが、
ご挨拶にとみかんやお菓子を持ち寄り寄付として、
一緒に投げてみんなで拾って分け合います。
地域の人はみんな、毎年この行事を楽しみにしています。


お庚申さま


庚申信仰も地域によって継承されている形が違うでしょうが、
近所で暮らしていてもなかなか会う事のない昨今では、
お年寄りから小さい子供まで一同に集まって、
食事をしてお話をして一時を楽しめるこの行事を
これからも大切に伝えていきたいと思います。


お庚申さま



Posted by 正風園 at 00:46

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